Open 2019.08.14
暗号技術の現在 — ポスト量子暗号への移行と量子暗号 #1

暗号技術の現在 -- ポスト量子暗号への移行と量子暗号

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■ 動画紹介

本動画は、暗号技術の現在 -- ポスト量子暗号への移行と量子暗号と題して、丸山不二夫氏が登壇します。

【動画概要 マルレクホームページより】
現在では、企業の秘密情報も個人のプライベートな情報も、ネットワークをまたいで共有されることが普通に行われています。そうした情報が、無関係の(ある場合には悪意のある)第三者に漏れないように、暗号化技術が利用されています。現代のネットワーク社会の安全性を支える基本技術の一つが、暗号化技術です。

今回のセミナーでは、最近関心が高まりつつある量子情報技術と暗号化技術の関係にフオーカスしたいと思います。セキュリティ技術やブロックチェイン技術に関心のある方の参加を歓迎します。

量子情報技術と暗号化技術の関係は、二つの面から考えることができます。一つは、従来の暗号化技術を「破る」技術としての量子情報技術です。もう一つは、従来の技術(量子コンピュータを含めて)では達成できない「破られない」暗号化技術への量子情報理論の利用です。

前者については、量子コンピュータを使って素因数分解を高速に行うショアのアルゴリズムが有名です。ただ、1994年のショアの発見から25年たった現在も、現在利用されている暗号を破るような量子コンピュータは作られていません。それにもかかわらず、暗号化技術の最前線では、NISTもNSAも「量子耐性」を持つ暗号化技術の開発に余念がないように見えます。
NIST "Post-Quantum Cryptography" https://csrc.nist.gov/projects/post-quantum-cryptography
NSA "Commercial National Security Algorithm Suite" https://apps.nsa.gov/iaarchive/programs/iad-initiatives/cnsa-suite.cfm
セミナーでは、アメリカのNIST, NSAの動きを中心に、暗号技術の現在を「量子耐性暗号への移行」としてまとめてみようと思います。

後者の「量子暗号」については、BB84と呼ばれる、秘密キーの共有プロトコルを紹介しようと思います。意外なことに、この量子暗号の原理は、いたってシンプルなものです。量子コンピュータのことを知らなくても、理解できると思っています。もちろん、先のマルレクでも取り上げた「量子テレポーテーション」等の量子通信技術がベースになるのですが、RSA暗号を解く量子コンピュータより一足先に実用化されるのではと、僕は思っています。

このマルレクのフォローアップ・セミナー「紙と鉛筆で学ぶ量子アルゴリズム2 -- Shorのアルゴリズムを学ぶ」を6月21日、角川さんで開催しようと思います。平日夜間3時間のセミナーです。

Shorのアルゴリズムは、量子コンピュータと量子アルゴリズムの歴史の中で画期的なものです。今回のマルレクでは、時間の関係で詳しく触れることはできないのですが、今回のテーマの「影の主役」です。そのインパクトは広く深く、現在も続いています。それは、理論的・技術的なインパクトに留まりません。大まかなコンセプトだけでも、出来るだけわかりやすく解説できればと思っています。

このフォローアップ・セミナー「6/21 紙と鉛筆で学ぶ量子アルゴリズム2 -- Shorのアルゴリズムを学ぶ」ですが、今回の6/3のマルレクに参加した人には、割引料金で参加できるようにします。是非、こちらのセミナーにもご参加ください。

Shorのアルゴリズムのビットコインやイーサリウムといった暗号通貨への近未来に予想される深刻なインパクトについてblogを書きました。お読みください。

「ビットコイン、イーサリウムと楕円曲線暗号」 https://maruyama097.blogspot.com/2019/05/blog-post_63.html
「ビットコイン、イーサリウムと新一万円札は、どちらが長持ちするか?」 https://maruyama097.blogspot.com/2019/05/blog-post_23.html
「Moscaの定理」https://maruyama097.blogspot.com/2019/05/mosca.html

■ コンテンツ一覧

視聴条件:コンテンツ一覧の動画はご購入することで全て視聴できます。


■講師・スピーカー紹介

丸山 不二夫
東京大学教育学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。稚内北星学園大学学長、早稲田大学大学院情報生産システム研究科客員教授等を歴任。オープンソースのコミュニティ活動に積極的に参加。日本Javaユーザー会名誉会長。日本Androidの会名誉会長。クラウド研究会代表。 近年では、日本のIT業界がグローバルな技術イノベーションの一翼を担うことを目標に、連続講演会「マルレク」を主宰し、クラウドコンピューティングや人工知能などの技術について講演を行っている。

丸山事務所(マルレク):  http://www.digital-life365.com/
日本Androidの会:   https://www.android-group.jp/
過去の講演資料:    https://goo.gl/XM5YsT

2016 年9月更新

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