Open 2018.07.13

AI技術の現在

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■ 動画紹介

マルレク(丸山不二夫氏)「 ポスト・ディープラーニングの人工知能技術を展望する 」の様子を動画でお届けします。

■Agenda
-オープニング
-AI技術の現在
-歴史を振り返る(人工知能の歴史を振り返る)
-歴史を振り返る(人間の知能と機械と人間の歴史を振り返る)
-困難な二つの課題(言語能力と数学的認識能力)



<講演概要:丸山不二夫氏より>
現在の「人工知能」技術の中核は、ディープ・ラーニング技術です。ディープ・ラーニング技術は、2012年以来、爆発的に発展・普及し、大きな成果を上げてきました。
しかし、現時点でのディープ・ラーニング技術の達成は、人間の「知能」の機械による代替に成功したというよりは、人間と動物に共通する「感覚=運動能力」の機械による代替に、大きな可能性を開いたということに他なりません。
それには理由があると、僕は考えています。
ディープラーニングがよって立つ立場は、人間の(それは、脳を持つ他の動物とも同じなのですが)認知・運動能力は、基本的には脳のニューロンの結合状態に還元できるというものです。この「コネクショニズム」という還元主義は、強力なものですが、動物と人間の違いを考えようとすると、あまり役には立ちません。
人間固有の認知能力と言えば、言語的認識能力と数学的認識能力が双璧です。セミナーでは、この二つの能力に、ディープ・ラーニング以外の陣営から、どのようなアプローチが行われているか紹介したいと思います。
セミナーでは、人工知能研究の歴史を振り返りながら、知能へのもう一方のアプローチ、「計算主義」(僕は、あまり、この名前気に入ってはいないのですが。といって、「シンボル主義」というのもどうかなという気がしています。)を取り上げられればと思っています。
僕の基本的立場は、人工知能に関しては、「コネクショニズム」も「計算主義」も、人間の「知能・認知能力」の全領域をカバーするには、いささか足りないところがあるのではというものです。ただ、個人的には、いわば哲学的には、数学的認識のメカニズムに強い関心を持っています。
セミナーでは、現代の生物学的かつ計算主義的言語学の潮流を、ChomskyのMinimalist Programを中心に紹介しようと思います。
現代の知能への「計算主義」的アプローチの始祖は、いうまでもなくTuringです。セミナーでは、こうした系譜を受けつぎ、コンピュータによる数学の証明に取り組み、昨年、急逝したVoevodskyの仕事を紹介できればと思います。

■ コンテンツ一覧

視聴条件:ログインいただくことで視聴可能です


■講師・スピーカー紹介

丸山 不二夫
東京大学教育学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。稚内北星学園大学学長、早稲田大学大学院情報生産システム研究科客員教授等を歴任。オープンソースのコミュニティ活動に積極的に参加。日本Javaユーザー会名誉会長。日本Androidの会名誉会長。クラウド研究会代表。 近年では、日本のIT業界がグローバルな技術イノベーションの一翼を担うことを目標に、連続講演会「マルレク」を主宰し、クラウドコンピューティングや人工知能などの技術について講演を行っている。

丸山事務所(マルレク):  http://www.digital-life365.com/
日本Androidの会:   https://www.android-group.jp/
過去の講演資料:    https://goo.gl/XM5YsT

2016 年9月更新

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