Open 2020.06.30
量子コンピュータの現在 — 量子優越性のマイルストーンの達成 — #1

「量子コンピュータの現在 — 量子優越性のマイルストーンの達成 —」(前半)

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■ 動画紹介

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この間、量子コンピュータの世界で大きな動きがありました。

昨年10月、GoogleのMartinisらは、科学誌 Nature上で、Googleが開発した53qubitの量子プロセッサー Sycamore が、
普通のコンピュータで解けば1万年以上かかる問題を 200秒で解いたとして「量子優越性」を達成したと発表しました。
https://www.nature.com/articles/s41586-019-1666-5

この発表は、多くのメディアでも取り上げられ、ある政治家は「もはや、破れない暗号はない」とツィートし、
またBitCoin が暴落するなど、大きな波紋を呼びました。今回の発表について言えば、これは誤解に基づく反応です。

このあたりの問題については、以前のマルレク「暗号技術の現在 — ポスト量子暗号への移行と量子暗号」 https://www.marulabo.net/docs/cipher/ をご覧ください。

Nature論文発表の直後に、IBM ワトソン研究所のメンバーが、Googleが量子プロセッサSycamore で解いた課題は、
オークリッジ国立研究所の世界最速のスーパー・コンピュータ Summit を使えば、1万時間ではなく二時間半で解けるはずという論文を発表しました。
https://arxiv.org/pdf/1910.09534.pdf

( IBMが、Nature誌での論文発表に即座に反応できたのは、実は、Nature掲載以前に、Googleの論文がリークされていたからです。)

先の論文は技術的なものでしたが、同時にIBMは "On 'Quantum Supremacy'" というブログを公開して
「(Googleの結果は)「量子優越性」のもっとも厳格な定義に照らせば、目標には達していない。」と断じました。

こうして、Google の「量子優越性達成」の発表は、さらに大きな波紋を巻き起こすことになります。

残念なことに、ビジネスの世界では、昨年のGoogleの「量子優越性を実証した」という実験を、
not commercially valid (商業的には妥当な意味のないもの)irrelevant curiosity(的外れの興味本位の実験 )とこきおろす意見があります。

今回のマルレクでは、そうした見方に対して、Googleの実験成功は、量子コンピュータの歴史のマイルストーンとして大きな意味を持つという立場から「量子コンピュータの現在」の話をしようと思っています。

■ コンテンツ一覧

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■講師・スピーカー紹介

丸山 不二夫
東京大学教育学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。稚内北星学園大学学長、早稲田大学大学院情報生産システム研究科客員教授等を歴任。オープンソースのコミュニティ活動に積極的に参加。日本Javaユーザー会名誉会長。日本Androidの会名誉会長。クラウド研究会代表。 近年では、日本のIT業界がグローバルな技術イノベーションの一翼を担うことを目標に、連続講演会「マルレク」を主宰し、クラウドコンピューティングや人工知能などの技術について講演を行っている。

丸山事務所(マルレク):  http://www.digital-life365.com/
日本Androidの会:   https://www.android-group.jp/
過去の講演資料:    https://goo.gl/XM5YsT

2016 年9月更新

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