Open 2017.05.09
ブロックチェーン講座3 ~暗号技術のリテラシー~
ブロックチェーン講座3-1:暗号技術のリテラシー
■ 動画紹介
本講座は、長期にわたりP2Pおよびデジタル通貨の研究に従事されている斉藤賢爾氏
(慶応義塾大学SFC研究所 上席所員/ 株式会社ブロックチェーンハブ CSO)を迎え、
ブロックチェーンに使用されている暗号技術のリテラシーを動画で解説します。
ブロックチェーンが使用している暗号技術、暗号学的ハッシュ関数(SHA-256)だけでなく、
ライトコインのscrypt、イーサリアムのEthash等、具体的な関数についてや、公開鍵暗号と
デジタル署名がブロックチェーンのどこに使用されているか、
さらには、ビットコインにおけるセキュリティ上の課題や、特性をついた攻撃について、
最後に新たなブロックチェーンの様な基盤を作っていくために、どんな技術が使用できるかまで解説します。
(講師:斉藤賢爾氏から)
スライド p.7「具体的な関数」のところで説明している「二重に適用することの意味」ですが、
「SHA-256 × SHA-256」に関しては、1段目で衝突を起こさせることに成功すると必ず 2段目でも衝突が起きますので、
ビットコインブロックチェーン等で想定される攻撃に対して耐性が高まるわけではありません。
ただ、SHA-256 に関しては二重に適用した方がある種の攻撃 (伸張攻撃) に対して耐性が得られるので、
そうした使われ方が一部で行われてきたという経緯と、proof of work 用としてはコストが高めの方がよい、
という理屈はあるかもしれません。
「SHA-256 × RIPEMD-160」に関しては、RIPEMD-160 が仮に破られても、SHA-256 が破られなければ
衝突させるのは困難になると考えられます。
ただし、SHA-256 が破られれば、RIPEMD-160 が破られていなくても衝突が可能になります。
【前 提】
ネットワーク、サーバーの一般的知識
(慶応義塾大学SFC研究所 上席所員/ 株式会社ブロックチェーンハブ CSO)を迎え、
ブロックチェーンに使用されている暗号技術のリテラシーを動画で解説します。
ブロックチェーンが使用している暗号技術、暗号学的ハッシュ関数(SHA-256)だけでなく、
ライトコインのscrypt、イーサリアムのEthash等、具体的な関数についてや、公開鍵暗号と
デジタル署名がブロックチェーンのどこに使用されているか、
さらには、ビットコインにおけるセキュリティ上の課題や、特性をついた攻撃について、
最後に新たなブロックチェーンの様な基盤を作っていくために、どんな技術が使用できるかまで解説します。
(講師:斉藤賢爾氏から)
スライド p.7「具体的な関数」のところで説明している「二重に適用することの意味」ですが、
「SHA-256 × SHA-256」に関しては、1段目で衝突を起こさせることに成功すると必ず 2段目でも衝突が起きますので、
ビットコインブロックチェーン等で想定される攻撃に対して耐性が高まるわけではありません。
ただ、SHA-256 に関しては二重に適用した方がある種の攻撃 (伸張攻撃) に対して耐性が得られるので、
そうした使われ方が一部で行われてきたという経緯と、proof of work 用としてはコストが高めの方がよい、
という理屈はあるかもしれません。
「SHA-256 × RIPEMD-160」に関しては、RIPEMD-160 が仮に破られても、SHA-256 が破られなければ
衝突させるのは困難になると考えられます。
ただし、SHA-256 が破られれば、RIPEMD-160 が破られていなくても衝突が可能になります。
【前 提】
ネットワーク、サーバーの一般的知識
■ コンテンツ一覧
- ブロックチェーン講座3-1:暗号技術のリテラシー (00:38) >>
- ブロックチェーン講座3-2:暗号技術とブロックチェーン -暗号学的ファウンデーション- (13:48) >>
- ブロックチェーン講座3-3:暗号技術とブロックチェーン -暗号学的ファウンデーション(2)- (10:49) >>
- ブロックチェーン講座3-4:ECDSA(楕円曲線DSA)とアドレス (15:05) >>
- ブロックチェーン講座3-5:脅威と防御 (09:07) >>
- ブロックチェーン講座3-6:脅威と防御 -(2)- (09:29) >>
- ブロックチェーン講座3-7:脅威と防御 -(3)- (09:58) >>
- ブロックチェーン講座3-8:新たな分散レッジャーのための暗号技術 -これからのデザインのために- (09:38) >>
■講師・スピーカー紹介
- 斉藤 賢爾
- 「インターネットと社会」の研究者。博士(政策・メディア)。日立ソフト(現 日立ソリューションズ)などにエンジニアとして勤めたのち、2000年より慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) にてデジタル通貨、P2P およびそれらの応用に関する研究に従事。ブロックチェーンや関連技術に関する啓蒙や批判にも努める。
一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事。慶應義塾大学 SFC 研究所上席所員 (村井研究室)。
Twitter:@ks91020
【著書】
『ブロックチェーンの衝撃』(共著)
『角川インターネット講座(10) 第三の産業革命 経済と労働の変化』(共著)
『未来を変える通貨 ビットコイン改革論』
『不思議の国のNEO ── 未来を変えたお金の話』
他多数